ノロウイルスについて

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これは紀元前500年前頃の中国の書物である「孫子」に書かれてある言葉です。 「敵のことも、味方のことも熟知していれば、戦に負けることはない」という意味になります。 さて、食品を取り扱う私たちにとっての、最大の敵とは? それは言うまでもなく、「ノロウイルス」です。ノロウィルスのことについて、しっかりと学ぶことによって、「彼を知る」ことが出来ます。ですが、それだけでは安心はできません。同時に「己」を知る必要もあるからです。

「己」とはまさに、「現場の衛生管理」「従業員の生活習慣」です。 その「彼」と「己」の両面をしっかりと把握することによって、敵(ノロウイルス)を恐れる必要はなくなります。

そこでまずは「彼(ノロウイルス)」について学んでみましょう。

~彼を知る(ノロウイルスの10大特徴)~

食中毒発生件数&患者数、ともに国内1位。トイレや嘔吐物からのウイルス付着による経口感染も含めると、年間100万人規模が感染。1年間に開催される東京ドームと甲子園の阪神vs巨人戦の全観客数に匹敵。

発症すると、激しい下痢、腹痛、発熱、嘔吐。吐き気と嘔吐がもっとも特徴的。とにかく、唾以外の何かを吐きたくなったら、ノロの侵入を疑え。

症状が治まっても、体内に長時間残る。平均2週間。長い場合は、1カ月近く便から排出。元気になっても、感染者である限り従事不可なので、鬼のような有給休暇殺し。

感染しても症状が全くでない人もいる。ただし体内でウイルスは増殖。家族が発症しても、自分はピンピンしてたりするが、あなたも感染者かもしれない…。

アルコール消毒液がほとんど効かない。70%濃度のアルコールに30秒浸してやっと1/10になる程度。でも、消毒のために手に付けたアルコールは10秒もせずに乾いてしまうので、まず殲滅不可能。

薬(抗生物質)が効かない。ワクチンもない。症状が出てから病院に行っても、基本的にやれることはなく、「(脱水症状予防に)たくさん水分を摂って休んでください」としか言われない。ブラックジャックもお手上げ。

人の体内でしか増殖しない。感染者が体内で増やして、便から海に流れて、貝類が蓄積(増殖ではない)して、またそれを食べた人に感染して、の繰り返し。海産物好きの日本人は、ノロウイルスにとっての命の母。

感染した人間の糞便、たった1gに10億個。感染者の嘔吐物にもウイルスは含まれており、1gあたり100万個。一回のトイレで1gだけ便を出す人はまずいないので、あなたの中から出てきたノロウイルスは、もう考えたくもない数。

なのに、たった10個のウイルスでも人に感染する。つまり10億個なら、ざっと1億人分の感染能力。たった一人のノロウイルス感染者の便で、全人類と全チンパンジーのすべてをノロウイルスに感染させることも可能。まさにノロ無双。

ところがどっこい、手洗いに弱い。彼らは海に帰らないことには、命を繋ぐことが出来ないので、水が流れるところがあると、海に向かって喜んで流れていきます。手についたノロウイルスは、あなたの手から水道水に乗せて、海に返してあげましょう。ただし、あなたが手を洗う前に触った蛇口にはまだ…。